バスの窓から入り込む風が、涼やかなことが印象的でした。

倉吉駅からバスで二十分、
三朝温泉、中屋旅館さんへ向かう、道中のことです。
車に酔いやすい私は窓を開け、少しでも楽になろうと、頭を半分ほど外に出しました。

その時、顔に当たった風の、気持ちが良かったこと。

酔いが冷めていったのはもちろんのこと、日頃思っていた不安なことまでもが、和らいでいくようでした。

世界屈指のラジウム泉として名高い、鳥取県三朝温泉。
その秘訣は、ラジウムが分解されて生じる放射線、ラドンによる「ホルミシス効果」にあります。

ホルミシス効果とは、身体が微量の放射線を受けると、細胞などが刺激を受けて、その働きを活性化させ、毛細血管が拡張し、新陳代謝も促進、免疫力や自然治癒力を高めることです。

そんなホルミシス効果を得られる三朝温泉、
弊社代表ムラキテルミが休暇の度に通いつめ、そして見つけたお気に入りの旅館が、“中屋旅館”さんです。
中屋旅館さんには、温泉だけでなく、「ラジウムオンドル室」があります。
サウナや、まして温泉ではとても入れそうにない六十度の体温と同じ波動域を、オンドル室だと、中でゴロゴロしているだけで、何時間でも快適に、味わうことができます。

株式会社OMOIの川村社長も、三朝温泉に足繫く通われている方の一人です。
幼少の頃より自然に親しまれていた川村社長は、大学卒業後、船井総研にご入社。
地方を回って経営コンサルティングを行われるなかで、ご自身の手で会社を運営したいと思われるようになり、そこで選ばれたのが、日本でもっとも起業家の少ない、鳥取県でした。

川村社長のいちばん好きなスイーツはプリンです。
川村社長はまず、鳥取砂丘の前に、プリン専門店『Totto PURIN』をオープンされます。日本初、粉カラメルを使った商品『砂プリン』は話題を呼び、テレビ番組でも紹介されました。

「一年に一つ事業を起こすことを目標にしている」と川村社長はおっしゃいます。
現在はプリン屋さん、かき氷屋さん、生チョコレート屋さん、美容サロン、
そして三朝温泉の温泉街で、ヨーグルト屋さんを展開されております。
このヨーグルト屋さんが、今回、ご一緒させていただく“三朝ヨーグルト”さんです。

歴史を感じる年季の入った建物の並びの中で、三朝ヨーグルトさんはモダンな装い。
グレーの外壁に、木枠でガラス張りの扉。
我々はお休みの日に伺いましたが、通常営業の日だと、開店前から行列ができているそうです。

今回、取り扱わせていただくのは『のむヨーグルト』。
インタビューの前に川村社長がひとり一本ずつ振舞ってくださり、我々はそのご厚意に甘えました。あまりの美味しさに「おかわりはありませんか」と言ってしまいそうなほどで、私は邪心をかき消すために、瓶のふたについていた白い輪ゴムを、引っ張っては緩め、引っ張っては緩め、同行していたカメラマンさんが機材の準備をされるのを、少し離れたところから眺めておりました。

インタビューさせていただいた場所は、店内のイートインスペースです。
我々はいちばん奥の窓際の席に通していただき、瓶のデザインやお店のロゴマークと同じ、青と白の椅子を使わせていただきました。
窓から見えたのは“三徳川”です。三徳川は天神川の主要な支流のひとつで、三朝温泉の他に、三徳山や小鹿渓も流域に含まれております。

美しい川とよく晴れた空を背景に、川村社長は穏やかにこれまでの歩みについてお話してくださいました。
幼いころから自然が好きだったこと、プリンやかき氷のこだわりの材料について、三朝温泉の魅力、そしてご自身の座右の銘。すべてが分かちがたく、三朝の自然風景と結びついております。


川村社長は我々の質問に対して、座右の銘は「情けは人のためならず」だとおっしゃいました。三徳川を眺めていると、些末なことがスッと引っ込みます。
三朝温泉、温泉街の『のむヨーグルト』弊社から買ってくださるのはもちろん嬉しいことですが、よろしければ是非現地にて、ご賞味くださいませ。

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